ガーデニングの経験を積み、バラを育てるのに自信がついてくると、本や雑誌などに出てくるようなローズガーデンを自分でも造ろうという上級者も、中にはいることでしょう。
ガーデニングに適したバラは種類が豊富で、育て方が簡単なものから困難なものまで、実に様々です。

一般に、園芸店などで販売されるバラの苗は、大苗と比較して、新苗は安めとなっています。新苗は、大苗よりも育て方が難しいことが多く、苗代を節約したい上級者向けと言えます。ガーデニングで育てやすいバラの大苗が欲しくても、新苗でしか入手できない品種もあります。需要がそう多くはないので、業者の側でも、大苗にあまり力を入れていないからでしょう。

最近、オールドローズ系統の品種が人気が出てきましたが、新苗で販売されることが大半のようです。オールドローズ系統では、ピンク色の大輪カップ状の花を咲かせるコント・ド・シャンボールは、四季咲きの半つる状になる品種で、香りがとても良いと評判になっています。

同じく四季咲きのマジェンダは、紫がかったピンク色の花が印象的です。上級者の多くは、品評会、セミナーなどのイベントを通じて、最新情報の入手に余念がないようです。
日々向上に努めることで、バラを育てるガーデニング愛好家のレベルはますます高まっていきます。

ガーデニング用のバラの苗は、特に、春と秋に多く出回ります。通常、苗は、園芸店などで、新苗、大苗の状態で販売されます。
新苗は、その年に接木した苗で値段は安めですが、初心者には、育てるのが少々難しいようです。

大苗は、接木した苗を越冬させた苗で、初心者でも比較的育てやすいとされます。その分価格は、新苗よりも高めですが、ガーデニングでバラ作りを成功させやすくなります。
数多くのバラの中では、丈夫で育てやすい品種もあります。ガーデニング初心者は、育て方が簡単な品種から、バラ作りを始めるのが良いでしょう。

ハイブリッドティーローズの系統は、花が四季咲大輪系です。花が赤色のコンラッドヘンケル、ピンク色の桃香などが初心者向けです。

フロリバンダローズの系統は、花が四季咲中輪系です。花が赤色のニコロパガニーニ、ピンク色のプリンセスアイコなど、初心者向けの品種が多く開発されています。

最近、ミニバラも人気が出てきて、初心者でも育てやすい品種が販売されています。ニアチュアローズ系統で、花が赤色のレッドミニモは、鉢植えに向いています。

花がピンク色のオーバーナイトセンセーションは、露地栽培向きです。経験の浅い初心者は、育て方のコツが分からずに、失敗してしまうことがあります。

特に、初心者は育てやすい品種を選んで、ガーデニングの経験を重ね、バラ作りを身に付けることが肝要と言えます。

ガーデニングでバラを栽培する場合に、主に発生する病気を紹介します。
病名としては「黒点病」「うどん粉病」「べと病」「灰色カビ病」「根頭癌腫病」「モザイク病」「枝枯れ病」「サビ病」「ネマトーダ」などがあります。

これらの病気を起こさない為に注意するポイントは、まず第一に病気になりにくい丈夫な品種を選ぶという点です。とは言え、せっかくのバラをガーデニングで利用するなら自分の気に入った品種も飾りたいものですよね。

そこで次に気を付けるポイントは、病気の原因・症状をあらかじめ知識として収集し、出来る限りの予防を行うという事が大切です。それでも病気になってしまったという場合は、治療薬を散布するか、病気によっては感染を防ぐため焼却等による廃棄を行うしかありません。

病気の原因となるものを大きく分類すると、「カビ（糸状菌）」によるもの・「細菌」によるもの・「ウイルス」によるものに大別されます。「細菌・ウイルス」が原因の「根頭癌腫病」や「モザイク病」は基本的に治療方法は無く、焼却廃棄するより手はありません。従って、ガーデ二ングでバラを栽培する場合は、特に注意しましょう。

その他羅病時の対策は、農薬散布による治療となります。
一旦病気になるとなかなか治療も大変ですので、ガーデニングのバラ栽培は日頃からの防御策をしっかりと実施していきましょう。

ガーデニングでバラを育てる際、良い苗を選ぶことは、購入後のバラの生育を左右するとても重要なことです。通常、バラの苗は、新苗、大苗、鉢植えの状態で販売されます。
新苗は、ノイバラなどを台木とし、１、２月頃に接木した苗で、４、５月頃に販売されます。新苗を選ぶ基準は、枝が丈夫そうに育っていること、葉が下の方までしっかりと育ち、病気がないことなどが挙げられます。

２年生大苗は、接木した苗を露地植えにし、10、11月頃に大きめのポットに植え替えた苗です。大苗は、枝が台木によくなじみ、硬くしっかりと育っている苗を選ぶこととします。根にこぶができている苗は病気なので、避けた方が良いでしょう。

バラの開花期には、鉢植えのバラも販売され、ガーデニング愛好家を喜ばせてくれます。鉢植えの場合は、枝の数が多く、葉が濃い緑色をしている苗を選ぶこととします。蕾の数も多く、しっかりと育っている苗を選ぶと、長く楽しむことができます。

バラ苗は、ガーデニング愛好家のために、通販でも販売されています。通販で購入する際、画像や解説によって購入することになるので、慎重に苗を選びましょう。後で後悔しないよう、各サイトで、購入した苗の交換、返品などの方法も念のために確認しておくことも、ガーデニングのバラの苗を購入する際にとても大切なことです。

ガーデニングに花を取り入れる方は多いと思いますが、花の中でもバラには人気の品種や珍しい品種のバラが最近注目されているそうです。

人気の品種と言えば、「ラ・ローズ・ドゥ・モリナール」のバラです。何よりガーデニングにお薦めなのは病害虫に強いという点ですが、その他に香りが素晴らしく、色はピンク色で開花時は形状がカップ型からロゼット咲きへと広がっていきます。全体は半つる系の為、少々広めのスペースを必要としますが、旺盛な繁殖で初心者がガーデニングに取り入れるにはなじみやすいバラです。

その他に「カルトブランシェのホワイトローズ」は香りは弱く微香性ですが、透き通るような花びらの白さが際立っており、樹勢が強い為に育てやすいバラです。プロにも定番人気のバラで、開いた花弁はひらひらとしたエレガントな形状で、独特の雰囲気を醸し出します。

更に「イングリッシュ・ローズ」のバラも最近ガーデニングで人気が高くなっています。ウイズレー2008は、英国王立園芸協会のガーデンであるウイズリーを取って命名されたバラですが、柔らかいピンク色の小さい花弁が密集した一見バラに見えにくい花です。

珍しい品種で言うと、サントリーがオーストラリアのフロリジン社共同開発した「青いバラ」が本年（2009年）から市場に販売開始となりました。淡いブルーの色で、今まで青いバラは存在しないと言われてきただけに、その存在感は貴重なものですね。

バラを育てたくても、ガーデニング初心者には、難しいと感じる人は多いでしょう。身近に経験豊富な愛好家がいれば、手っ取り早くバラ作りの話が聞けるかもしれません。

しかし、現実に有益な情報が転がり込んでくる機会は、そう多くはありません。ガーデニングでバラを育てる方法に関する書籍、雑誌は、数多く出回っています。写真、図版なども豊富で、楽しくバラ作りを勉強することができます。

欲しい本を片っ端から買っていては、いくらお金があっても足りなくなってしまいますが、図書館で本を借りて済ませるという方法もあります。
各地のバラ園、植物園では、セミナー、講習会などと銘打って、育て方を教えている所もあります。専門家の話も聞けるとあって、受講生の評判はなかなかのようです。

さらに、通信教育でもガーデニングを勉強できることができます。通信教育では、専門化がテキストの執筆から指導までしてくれるので、時間の融通を利かせたい人には好評です。中でも、日本園芸協会の「バラの育て方講座」は、修了後に「ローズコンシェルジュ資格」が授与されるので、バラ作りを極めたい人は挑戦してみる価値は大です。

バラの育て方を勉強するには、いろいろな方法があるので、自分に合った方法で、楽しく勉強すると良いでしょう。上級者でも、セミナー、通信講座などで、バラ作りに磨きをかけるガーデニング愛好家は多いようです。